2023年04月13日
弊社で使っているNetlifyお問合せの実装方法をコード付きで解説

弊社のコーポレートサイトは、現代のウェブ開発に適したアーキテクチャであるJamstackを採用しています。Jamstackの利点を最大限に活用するために、ホスティングサービスとしてNetlifyを選択しました。Netlifyの特徴の一つは、お問い合わせフォームの実装が容易であることです。
特に、弊社のコーポレートサイトではNext.jsフレームワークを使用しており、以下のライブラリを組み合わせてお問い合わせフォームを実装しています。
- react-hook-form
- axios
これらのライブラリを利用することで、シンプルかつ効率的にお問い合わせフォームを実装することが可能です。
react-hook-formとは
react-hook-formは、Reactアプリケーション向けの軽量で効果的なフォームバリデーションライブラリです。フックを使用して状態を管理するため、クラスコンポーネントを使わずにフォーム状態を管理できます。また、再レンダリングの最適化により、パフォーマンスが向上します。
axiosとは
axiosは、PromiseベースのHTTPクライアントで、ブラウザとNode.jsの両方で動作します。シンプルなAPIと高い柔軟性を提供し、RESTful APIとのやり取りが簡単になります。また、インターセプター機能やリクエスト/レスポンスの変換など、機能が豊富です。
実際の実装例
以下は、Next.js、react-hook-form、axiosを使用してお問合せフォームを実装する例です。
必要なライブラリをインストールします。
npm install react-hook-form axios
お問合せフォームコンポーネントを作成します(例:components/ContactForm.tsx
)
import React from 'react';
import { useForm } from 'react-hook-form';
import axios from 'axios';
export type FormValues = {
name: string
companyName: string
email: string
description: string
'form-name': string
'bot-field': string
}
const defaultValues = {
name: '',
companyName: '',
email: '',
description: '',
'form-name': 'contact',
'bot-field': ''
}
export const ContactForm: React.FC = () => {
const { register, handleSubmit, formState: { errors } } = useForm();
const onSubmit = (values: FormValues) => {
const params = new FormData()
setSubmit(false)
params.append('form-name', 'contact')
params.append('name', values.name)
params.append('email', values.email)
params.append('message', values.message)
axios({
method: 'POST',
headers: { 'Content-Type': 'application/x-www-form-urlencoded' },
data: params,
url: '/'
})
.then(() => {
alert('送信しました。')
})
.catch(() => {
alert('送信に失敗しました。')
})
}
return (
<form onSubmit={handleSubmit(onSubmit)}>
<input
type="text"
placeholder="お名前"
{...register('name', { required: 'お名前を入力してください。' })}
/>
{errors.name && <p>{errors.name.message}</p>}
<input
type="email"
placeholder="メールアドレス"
{...register('email', { required: 'メールアドレスを入力してください。' })}
/>
{errors.email && <p>{errors.email.message}</p>}
<textarea
placeholder="お問い合わせ内容"
{...register('message', { required: 'お問い合わせ内容を入力してください。' })}
/>
{errors.message && <p>{errors.message.message}</p>}
<button type="submit">送信</button>
</form>
);
};
解説
下記のようにformタグに data-netlify="true"
を付与するとNetlify サイトの管理パネルで送信の受信を開始できます。
<form name="contact" method="POST" data-netlify="true">
headers: { 'Content-Type': 'application/x-www-form-urlencoded' }
は、HTTPリクエストのヘッダーにコンテンツタイプを指定しています。このコードは、リクエストの本文(ペイロード)が application/x-www-form-urlencoded
フォーマットでエンコードされていることを伝える役割があります。application/x-www-form-urlencoded
は、フォームデータをエンコードする際に一般的に使用されるコンテンツタイプです。このフォーマットでは、キーと値がURLエンコードされ、&
で区切られます。例えば、以下のような形式になります。
headers: { 'Content-Type': 'application/x-www-form-urlencoded' },
下記についてはNetlify側でformを受け取るために必要な設定です。
params.append('form-name', 'contact')
// 下記でもOK
<input type="hidden" name="form-name" value="contact">
まとめ
こんな感じでNetlifyを使えば簡単にお問い合わせを実装することができます。弊社のコーポレートや今まで制作させていただいたお客様のホームページでも同じような実装をしています。
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